ブランディングとは?
ブランディングとは、「企業の価値やイメージ」を「顧客に認知」してもらうために行う取り組みで、他社との差別化を図るための戦略です。
アデイナスのクライアント様である不動産賃貸業を営まれるG様(大分県別府市)は、「地方でブランディングなんて、私には関係ないわ・・・」と謙遜されていました。
当時G様は、義父様が建てられた築51年と築21年のマンション2棟を、主婦業の傍ら大家さんとして管理されていました。
子育ても一段落したところで、経営にも関わるようになり、アデイナスの四正道経営コンサルティングへ参加。
2023年現在、8棟へと計画的に増やされています。
マーケティングとは、「売れる仕組みづくり」
コンサルティングでマーケティングを学び、「売れる仕組みづくり」の一貫として顧客への「イメージ形成」の必要性に至りました。
商品やサービスが売れる仕組みをつくるためには、
✔「他の商品よりも効果がありそう」
✔「他の会社にはない魅力がある」
といった「イメージ形成」が重要になります。
ブランディングで、顧客への「いいイメージ」が定着していれば、マーケティングの効果をさらに増幅させることが可能です。
地方だからこそ低予算で効果大
一方、ブランド戦略を成功させるには、広告宣伝、営業活動、店舗接客など、マーケティング活動を通じて一貫性を保ち、顧客に同じイメージを発信しつづける必要があります。
- ソニーグループ:2600億円
- 日産自動車:2325億円
- イオン:1705億円
(出典:東洋経済データ事業局)
世界的にブランドを展開しようと思うのであれば、1000億円以上の調達が必要のようですね。地方に住んでいる方でしたら実感できると思いますが、
地方は、WiFiは遅いが噂が広まるのは光より早い
名言です。
噂は、「情報」です。
ただし、伝言ゲームのように話がずれていくのは防げませんので、「正しい情報=広告」を「定期的に=営業」に発信しつづける必要があります。
- 屋号を変更
・後藤ビル→エル アヴェニール - 企業理念、ミッション、ビジョンを作成
・通信を作成し不動産会社へ営業(年3〜4回発行)
・Facebookで発信 - ブランドロゴを作成
・印刷物、プレートなど - 企業理念を実践するため具体的な事業展開
・居住者同士がお互いに支え合い、助け合いながら気軽に声を掛け合って暮らしていけるコミュニティづくり
・温泉施設を定期的に開放し、地域とも交流
ブランド化へのステップ
企業理念をつくる
不動産賃貸業の企業理念を「幸せな毎日を過ごす空間の提供」としました。
入居者様が住んでよかった、ずっと住み続けたいという満足度の高い居住空間、居住環境を提供できるよう、常に入居者様の立場に立ち、入居者様との触れ合いを大切にして、入居者様の幸福な生活をサポートしてまいります。
自社は、「不動産賃貸業」という認識では大手ひしめく不動産賃貸業の中では、弱者でしかありません。
「競争の外」に出るためには、自社の認識を「幸せな毎日を過ごす空間の提供」と定義すると、他社との比較でなく、自分のところだけの「強み」をぐんぐん伸ばすことができるようになります。
①名称変更
石垣シティハイツ
↓
エル・アヴェニール石垣東
Aile Avenir(エル・アヴェニール)
–フランス語–
「Aile(エル):翼」
「Avenir(アベニール):未来」
②ブランドロゴ作成
Aile Avenir(エル・アヴェニール)
–フランス語–
「Aile(エル):翼」
「Avenir(アベニール):未来」
「別府一の大家さん」
これは、不動産会社の方が言ってくださる言葉だそうです。
地方では、大家さんというのは地元の名士が多く、その奥様が不動産会社を営業するというのは、とても「まれ」です。
通信を作成
何を話せばいいのかわからないというG様のために、通信を作成しました。
内容は、「物件の空き情報」と「居住者のイベント」「居住者の紹介」「温泉開放日のお知らせ」(別府には温泉付きのアパートがある)など。
お題目ではない「企業理念」
企業理念「幸せな毎日を過ごす空間の提供」を通信に掲載しています。
「入居者様が住んでよかった、ずっと住み続けたいという満足度の高い居住空間、居住環境を提供できるよう、常に入居者様の立場に立ち、入居者様との触れ合いを大切にして、入居者様の幸福な生活をサポートしてまいります。」
築50年を超える物件もほぼ100%の稼働率
年に3〜4回発行し、定期的に訪問するうちに、築50年を超える物件もほぼ100%の稼働率を保つようになりました。
築年数の古い物件は、どうしても競争から外れてしまいます。もちろん「リノベーション」などの努力もしていますが、「強み」を見つけ発信していきました。
- 入居者同士の触れ合いイベント
- 天然温泉の開放
- ゆず湯やみかん湯などのサービス
- 屋上からの花火鑑賞会
など、不動産屋さんの営業の方を招いたり、大家さんも一緒に楽しんでいるのが伝わってきます。
なにより嬉しいのは、「空き情報」を流していないのに、「空いていませんか?」と問い合わせがはいること。
その訳は、不動産会社の担当者が、「どうせならG様のところを紹介したい」と思ってくださっているから。
多くの担当者の方が、「Gさんは、『別府一の大家さん』だね」と言ってくださるそうです。
マーケティングとブランディングを組み合わせることが売上アップの近道です。
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